2011年4月20日水曜日

シリコンバレーに学ぶ「新しい可能性」

更新が遅くなってしまいました。記憶がかすれないうちに、シリコンバレーに学ぶシリーズ第3弾です。
今回は、「新しい可能性」と題して、日本ではまだ見ない珍しいものについて書きます。

1)任天堂のキャンペーン

サンフランシスコのケーブルカーの駅には、観光客の列ができます。
行列で待つ観光客にスポットを当てたのが、任天堂。
白いユニフォームを来たスタッフが、ニンテンドー3DSのキャンペーンをしていたのです。

白いユニフォームでキャンペーンを展開

ゲームを勧めてきた愛嬌のあるスタッフさん

3Dの画面というのは、実際に見てみないと実感がわきません。なので、彼らは、行列に飽きた観光客に、ゲームを見せて、口コミで3Dゲームを広げようと考えているのでしょう。

この斬新なマーケティング。東京でもマネできそうです。

http://whoburnedmytoast.blogspot.com/2011/03/nintendo-3ds-demo-tour-in-san-francisco.html

2)ザッポスのカルチャー

前回、名前だけ触れたザッポスとは、ラスベガスにあるオンラインの靴屋さんです。

ペットボトルの水を無料でくれる受付

この会社の企業文化がクレイジーなんです。

社員が髪の毛を染めているのは当たり前で、ボディーピアスやタトゥーも常識。

わいわいとパーティーのような感じで仕事をしているのです。

案内してくれた女性と後ろに控える社員さんの集団

特大サイズの靴が飾られたオフィス

みなさん、バーベル持っちゃってます。
後方には、緑色の髪の方もいます。

オフィス内は、とにかく装飾がすごいです。


しかしその外見とのギャップで、話してみるとものすごい切れ者ばかり。社内の数字もきちんと把握しているし、ビジネスの全体像をしっかりと理解して話をしてくれました。

で、いちばん驚きなのが、これで業績がすごいのです。1日の売り上げがなんと、約5億円。。。

徹底した顧客サービスを実現していて、それがビジネスを牽引しています。詳しくは、いろいろな本が出版されています。私も、1冊読んで、大げさに書いてあるんじゃないのかなあと思ってました。しかし、実際に見ると、内容は真実だったので驚きました。。


3)インキュベーションセンター

最後に、インキュベーションセンターという施設を紹介します。インキュベーションセンターとは、起業支援をする施設で、スタートアップの会社にオフィススペースを貸したり、弁護士や会計士による法律や財務のアドバイスを提供したり、経営面でのコンサルティングを提供したり、ベンチャーキャピタルの紹介をしたりしている施設です。

私が、訪問したのは、Plug & Play Tech Centerという施設です。ここは、もともとペルシャ絨毯の商人が、スタートアップの会社にオフィスを貸していたところ、その会社が大成功をし、大儲け。その資金で拡大した施設なのです。で、その大成功した会社というのがGoogleとEBAY。そんな運勢の強さも感じてか、このインキュベーションセンターには多くのスタートアップが入っています。

建物の外観


小さいところは2-3人くらいでオフィスを借りています。そして、オフィスはオープンで、パビリオンと呼ばれるスペースにて、弁護士、会計士、アドバイザー、大学、各国の公的機関がサービスを提供しています。

2-3人の会社は、これくらいのスペースを借りるようです。


訪問させていただいたサンブリッジ社


こういった施設が、シリコンバレーの種たちが成長する土壌になっているのです。

http://www.plugandplaytechcenter.com/



さて、シリコンバレーに学ぶシリーズ、3回にわたって書いてきました。

透き通る青空の下、好き放題自分の好きな仕事をして結果を出す。結果が出なければ、違う方法を試してみる。変わったことをやることが推奨され、怒る人はいない。

最後に、そんなシリコンバレーの「自由」を象徴するようなお話です。

カンファレンスのパネルディスカッションで、ある方がおっしゃいました。

「今、僕が、パネルディスカッション中に、ラーメンを食べ始めたとします。でも、怒られないのです。怒られないどころが、一人くらいは、『ラー油入れますか?』って言ってくる。それがシリコンバレーなんです。」

この例えが、妙にしっくりくるのです。