今回は、「新しい可能性」と題して、日本ではまだ見ない珍しいものについて書きます。
1)任天堂のキャンペーン
サンフランシスコのケーブルカーの駅には、観光客の列ができます。
行列で待つ観光客にスポットを当てたのが、任天堂。
白いユニフォームを来たスタッフが、ニンテンドー3DSのキャンペーンをしていたのです。
白いユニフォームでキャンペーンを展開 |
ゲームを勧めてきた愛嬌のあるスタッフさん |
3Dの画面というのは、実際に見てみないと実感がわきません。なので、彼らは、行列に飽きた観光客に、ゲームを見せて、口コミで3Dゲームを広げようと考えているのでしょう。
この斬新なマーケティング。東京でもマネできそうです。
http://whoburnedmytoast.blogspot.com/2011/03/nintendo-3ds-demo-tour-in-san-francisco.html
2)ザッポスのカルチャー
前回、名前だけ触れたザッポスとは、ラスベガスにあるオンラインの靴屋さんです。
ペットボトルの水を無料でくれる受付 |
この会社の企業文化がクレイジーなんです。
社員が髪の毛を染めているのは当たり前で、ボディーピアスやタトゥーも常識。
わいわいとパーティーのような感じで仕事をしているのです。
案内してくれた女性と後ろに控える社員さんの集団 |
特大サイズの靴が飾られたオフィス |
みなさん、バーベル持っちゃってます。 後方には、緑色の髪の方もいます。 |
オフィス内は、とにかく装飾がすごいです。 |
しかしその外見とのギャップで、話してみるとものすごい切れ者ばかり。社内の数字もきちんと把握しているし、ビジネスの全体像をしっかりと理解して話をしてくれました。
で、いちばん驚きなのが、これで業績がすごいのです。1日の売り上げがなんと、約5億円。。。
徹底した顧客サービスを実現していて、それがビジネスを牽引しています。詳しくは、いろいろな本が出版されています。私も、1冊読んで、大げさに書いてあるんじゃないのかなあと思ってました。しかし、実際に見ると、内容は真実だったので驚きました。。
3)インキュベーションセンター
最後に、インキュベーションセンターという施設を紹介します。インキュベーションセンターとは、起業支援をする施設で、スタートアップの会社にオフィススペースを貸したり、弁護士や会計士による法律や財務のアドバイスを提供したり、経営面でのコンサルティングを提供したり、ベンチャーキャピタルの紹介をしたりしている施設です。
私が、訪問したのは、Plug & Play Tech Centerという施設です。ここは、もともとペルシャ絨毯の商人が、スタートアップの会社にオフィスを貸していたところ、その会社が大成功をし、大儲け。その資金で拡大した施設なのです。で、その大成功した会社というのがGoogleとEBAY。そんな運勢の強さも感じてか、このインキュベーションセンターには多くのスタートアップが入っています。
建物の外観 |
小さいところは2-3人くらいでオフィスを借りています。そして、オフィスはオープンで、パビリオンと呼ばれるスペースにて、弁護士、会計士、アドバイザー、大学、各国の公的機関がサービスを提供しています。
2-3人の会社は、これくらいのスペースを借りるようです。 |
訪問させていただいたサンブリッジ社 |
こういった施設が、シリコンバレーの種たちが成長する土壌になっているのです。
http://www.plugandplaytechcenter.com/
さて、シリコンバレーに学ぶシリーズ、3回にわたって書いてきました。
透き通る青空の下、好き放題自分の好きな仕事をして結果を出す。結果が出なければ、違う方法を試してみる。変わったことをやることが推奨され、怒る人はいない。
最後に、そんなシリコンバレーの「自由」を象徴するようなお話です。
カンファレンスのパネルディスカッションで、ある方がおっしゃいました。
「今、僕が、パネルディスカッション中に、ラーメンを食べ始めたとします。でも、怒られないのです。怒られないどころが、一人くらいは、『ラー油入れますか?』って言ってくる。それがシリコンバレーなんです。」
この例えが、妙にしっくりくるのです。