2011年3月22日火曜日

シリコンバレーに学ぶ「起業家の成功の秘訣」

春休みに、カンファレンスと企業訪問のため、西海岸に行ってきました。これから数回にわたり、その時に見聞きしたこと、そして、考えたことを書こうと思います。初回は、「起業家の成功の秘訣」についてです。

カンファレンスでは、シリコンバレーで活躍されている日本人の方のレクチャーやパネルディスカッション、テーブルディスカッションが行われました。その中でも、私が特に刺激を受けたのは、ベンチャーキャピタルで働かれている方の、「成功している起業家」についてのお話でした。


カンファレンスが行われたサンノゼ大学のキャンパス

その方は、次の6つを成功の秘訣として挙げました。

1)恐怖心に打ち勝つ精神力
2)クリエイティブ
3)インテリジェンス
4)諦めない
5)チームプレイ
6)明るいこと(辛いことがあっても、くよくよしない)

どれも、決して目新しいことではないのですが、毎日、シリコンバレーの起業家と会い、実際に投資をされている方の直々の言葉には重みがありました。その中でも、特に、1)恐怖心に打ち勝つ精神力、4)諦めない、6)明るいこと、の3つに大きな共感を覚えました。


恐怖心に打ち勝つ精神力

私の大好きな「象の話」があります。これは、私が中学校1年生の時に、国語の先生がしてくれたお話です。それを、十数年ぶりに、シリコンバレーの地で聞くことになりました。

小象を柵の中で飼います。暴れん坊の小象は、柵を抜け出そうとして毎日、暴れます。暴れるたびに、小象はおしおきをされます。そうすると、だんだんに暴れなくなって、柵の中でおとなしくするようになります。やがて、小象は大きな大人の象になります。

そして、ある日、柵を外してみました。しかし、象は柵の外へと出ようとはしません。怖くて出られないのです。いや、そもそも柵の外に出るということ自体思いつけない思考になってしまったのでしょう。


ラスベガスMGMホテルで飼いならされたライオン
象と同じ心境かもしれない

この話を思い出すたびに、私も、見えない柵の中にいるのだと、自分を戒めています。この柵から外に飛び出す勇気を持たなくてはいけません。シリコンバレーには、この柵を飛び出しやすい環境が整っていると思います。これについては、また後日書こうと思います。


諦めない

以下の二つの言葉が印象的でした。

「成功する秘訣は成功するまでやめないこと」

「成功とは失敗をManageすることの積み重ね」

成功している企業の業績は、伸びています。しかし、本当に常に伸びているのでしょうか?年単位で伸びている企業も、月単位、日単位では、実は、アップダウンの繰り返しだったりするそうです。その中で、経営者は毎日胃がキリキリする思いをしながら、諦めずに失敗から成功を紡ぎ出しているのです。

とにかく、諦めないことが成功へ導いてくれるのです。

かのリンカーンも、23歳で州議会落選、25歳で事業に失敗、26歳で失恋、27歳でノイローゼ、34歳から46歳までに下院議会選挙で5回落選、46歳で上院議会選挙で落選、47歳で副大統領選で落選。。。という失敗の連続を経て、51歳で大統領になったそうです。失敗に負けない強靭な精神力の持ち主だったのでしょう。


世界一曲がりくねった坂道
サンフランシスコのロンバートストリート

明るいこと

上に立つものがくよくよしていては、組織は動きません。どんな時も、明るく元気よくすることが成功の秘訣だそうです。こういった性格が人徳を寄せ付け、運気を押し上げて、成功に導いてくれるのでしょう。

シリコンバレーの陽気な天気は、そんな人間の明るさを引き出してくれる気がします。


天高く聳えるヤシの木

ということで、今回は、シリコンバレーでのレクチャーに学ぶ成功の秘訣でした。次回は、訪問した企業のリポートと絡めながら、シリコンバレーのカルチャーについて書いてみようと思います。

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